DAWで動作する自動作曲AI LANDR Composer使用レビュー

DTM

昨今のAI技術の進化により、自動作曲ソフトが多く登場しています。その中でも、特に注目を集めているのがSunoAIです。このツールは非常に実用的であり、音楽制作初心者でも気軽に試せるという点が魅力です。ただし、DAW(Digital Audio Workstation)を主に使用するユーザーにとっては、編集のしやすさに課題があるため、必ずしも最適とは言えません。そういったDAWユーザーのニーズを満たす選択肢として浮上しているのが、LANDR Composerというソフトウェアです。

以下では、LANDR Composerについて詳しく解説し、筆者が実際に使用して感じたメリット・デメリットを共有します。

アネガワ
アネガワ

SunoAIの進化には常に驚かせられるのだが、全自動過ぎてDTMが趣味の人には使いにくいと感じている。

DAW上で使いやすい作曲AIを調べてみました!

この記事がオススメの人

  • 音楽制作初心者で、作曲のアイデア出しを簡単に行いたい人
  • DAWを日常的に使用しており、自動作曲ツールとの親和性を重視する人
  • コード進行やメロディのインスピレーションを得たいが、細かい調整は後から行いたい人
  • 手軽にMIDIデータを作成し、作業効率を上げたい人
  • 海外ポップスのコード進行を取り入れたいが、自分の楽曲にカスタマイズしたい人

LANDR Composerとは?

LANDR Composerは、LANDRという音楽制作プラットフォームが提供する自動作曲ツールです。公式サイトによれば、このソフトは以下のような特徴を持っています:

  • シンプルなUIで初心者にも使いやすい設計
  • 多種多様なコード進行サンプルを提供
  • 作成した音楽を簡単にMIDIファイルとしてエクスポート可能
  • プロフェッショナルなサウンドに仕上がるよう、自動でベロシティやダイナミクスを調整

これにより、音楽制作の初期段階でのアイデア出しや、作業の時短が可能となります。特に、既存のDAWとの親和性が高く、音楽制作の効率を向上させる点が大きな利点とされています。


個人的に使ってみた感想

LANDR Composerを実際に使ってみた結果、いくつかの良い点と改善が必要だと感じた点がありました。

良い点

  1. シンプルで操作がわかりやすい 初心者でも迷わず使えるインターフェースが特徴で、必要な機能が直感的に操作できます。
  2. コード進行のサンプルが多い 多種多様なコード進行のテンプレートが用意されており、インスピレーションを得やすいです。
  3. ベロシティを自動でつけてくれる 単調になりがちなMIDIデータに、自動的に抑揚を加えてくれるため、音楽がより人間的に聞こえます。
  4. MIDIとしてDAWへのインポートが簡単 作成した楽曲をワンクリックでMIDIファイルに変換し、DAWに取り込む作業が非常にスムーズです。
アネガワ
アネガワ

VSTで起動するためDAWとの連携はかなり使いやすい

悪い点

  1. メロディやバッキングなどの調整幅が狭い 自動生成されるパートに細かな調整を加えることができないため、自由度が低いと感じました。
  2. ジャンル指定などができると良い 作成する楽曲のジャンルや雰囲気を指定する機能があれば、さらに実用的になるでしょう。
  3. 日本人には使いにくいコードサンプルが多い 海外のポップスに特化したコード進行が多いため、日本の楽曲制作には少し馴染みにくい印象です。
  4. コード進行の設定保存ができない? 作成したコード進行のプリセットを保存する機能が見当たらず、不便に感じました。
  5. コード進行やメロディの読み込んでそれに合わせて設定できないのも残念
アネガワ
アネガワ

調整パラメータが一見多く見えるが、単調なフレーズになりやすい

その他

現在、LANDR Composerはセール中で50%オフの約5000円で購入可能ですが、通常価格の10000円はやや高価に感じます。自動作曲というよりは、アイデア出しや時短ツールとして割り切ると、価値を見いだせるかもしれません。


総評と今後の期待

LANDR Composerは、音楽制作の効率化を目指すツールとして一定の成果を挙げています。そのシンプルさやコード進行の豊富さ、MIDIエクスポートの手軽さは、多くのユーザーにとって魅力的です。一方で、調整機能の幅が狭いことや、ジャンル指定の欠如など、改善すべき点も少なくありません。

今後、以下の点が改善されれば、より幅広いユーザー層に支持されるツールとなるでしょう:

  • ジャンルや雰囲気の指定機能の追加
  • 日本人向けのコード進行サンプルの充実
  • コード進行のプリセット保存機能の実装

最終的に、LANDR Composerは完全な自動作曲ツールというよりも、音楽制作の補助ツールとして活用するのが適切です。特に、アイデア出しやインスピレーションを得るためのツールとして、音楽制作の一助となる可能性を秘めています。

LANDR Composerを活用することで、あなたの音楽制作がよりスムーズで創造的になることを期待しています。

SunoAIのレベルの自動作曲は期待できないので、アイデアを得るためのツールと考えておくと良いでしょう。

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